特別定額給付金の申請ページを装った総務省の偽サイト＝トレンドマイクロ提供

　新型コロナウイルスのワクチン接種に便乗したサイバー攻撃が世界的に増えているとして、セキュリティー会社などが注意喚起している。ワクチン接種申請の偽サイトに誘導したり、闇サイトで販売するとうたったりする事例があるほか、輸送機器の取引に関する偽のメールが国内企業にも送りつけられている。高齢者向けワクチン接種のネット予約が進む中、攻撃者は人々の恐怖心につけ込もうとしており、コロナに関連した攻撃は新たな手口が次々と生まれている状況だ。

　情報セキュリティー大手「トレンドマイクロ」によると、英国では国営医療制度「国民医療サービス（NHS）」をかたったメールが不特定多数に送りつけられ、ワクチン接種の希望を尋ねるページに誘導されるフィッシング詐欺が確認されている。希望の有無を問わず、クリックすると、名前や住所、携帯電話番号などの個人情報を入力するよう求められる。メモンクレール tシャツ xs メキシコでも個人情報を入力するよう求める医療研究所の偽サイトが確認されており、いずれも個人情報の収集が目的とみられる。

　国内でも不審なメールについて相談が寄せられている。国民生活センターによると、「ワクチン接種の優先順位を上げる。2週間以内に振り込めば、入金確認後に接種日をお知らせする」という内容のメッセージが今年1月に50代男性のスマートフォンに届いた。請求金額は約10万円で、振込先、所管省庁の連絡先も記されていた。同センターは「心当たりのない送信元からの怪しいメールなど、おかしいと思うものには反応しないで」と呼びかける。

　トレンドマイクロによると、2020年9月には、ユニセフのプロジェクトをかたったワクチンの冷却輸送機器の見積依頼書が日本企業にメールで送付された。添付されたファイルを開くと情報を抜き取られる恐れがある。闇サイトの掲示板ではワクチンを日本円で約2万5000円で販売するとうたう書き込みもみられるといプラダ tシャツ 3枚

　20年春には、店頭で不足していたマスクを販売すると装って個人情報を盗み取る偽サイトや、コロナの影響を受けた人への寄付を呼びかける偽サイトが確認されている。秋には、追加の特別定額給付金の申請を装った総務省の偽サイトも確認され、1500人以上がこのサイトに誘導された。身分証明書の画像をアップロードするよう促して個人情報をだまし取る手口だった。

　トレンドマイクロの鰆目（さわらめ）順介シニアスペシャリストは「人と人との接触を避けてオンラインでやり取りする機会が増える中、攻撃を受ける確率も高くなっている。日本でもこれからワクチン接種が進むが、便乗した手口に注意してほしい」と呼びかけている。【関谷俊介】

　◇相談窓口

国民生活センター「ワクチン詐欺消費者ホットライン」（0120?797?188）

消費者庁「消費者ホットライン188」（局番なしの188）